あんにょんはせよ♪
久々の投稿になってしまいました😓😓
今日は韓国で2016年に刊行され100万部のベストセラーを生み出した文学作品 「82年生まれキムジヨン」 について少し書いてみたいと思います。
16カ国語での翻訳が決まっていて、日本ではすでに有名な翻訳家(斎藤真理子さん)に翻訳され、2018年に発売されています。しかも、アジアの文学作品部門ではAmazon Japanで現在第一位!
Amazon外国の文学作品中の歴代でいうと、
星の王子様の次に、注目を浴びている作品
らしいです!((((;゚Д゚)))))))
韓国では、人気俳優の공유(コンユ)と정유미(チョンユミ)さん主演で映画化されて、先月(2019年10月)からすでに映画館での放映が始まっています!
韓国で人気を集めていたので、本の題名はよく聞いた事がありましたが、韓国版の表紙がなんとなく怖くて、そこまで興味は無し。でも映画化までされ、さらに日本でもこんなに関心を集めているのにはびっくり😳で、最近読んでみました!
【簡単なあらすじ】
主人公のキム・ジヨンは33歳の主婦。3歳年上の夫と娘の3人家族。ジヨンは誕生から学生時代、就職、結婚、出産に至るまで様々な女性差別に苦しみながらも必死に生きるのですが、ある日、通りすがりの男性から侮辱されたことで精神に異変をきたし、精神科病院に通い始めます。そんなジヨンのカルテを順に辿っていく形式で物語が書かれています。
韓国での反応は、「私こそが〇〇生まれのキムジヨン」だと作品の主人公に自分自身を重ねる人も多数いれば、フェミニスト達が喜ぶ本だと非難する人もいたり読者の評価は二分化しています。特に男女で感想が全く違うというのが特徴なのかなと韓国に過ごしていて感じます。
(参照:freequration.com)
読んでみた感想としては
男女間で優劣をつけ合うのではなく、お互いを尊重し合う本当の意味での男女平等社会が来たらいいなと思いました。ただ内容はなんだか身近な感覚を受けるし、現代社会の実際を描写しているんだろうなとは感じましたが、私は少し女性の生き方を悲観的に書いたものだと感じました。知られざるうちに、「女性だから」というレッテルで行われてきた性差別的な言動はもちろんあってはならない事だと思います。でも、自分自身のやりたい事ができなかった理由が、「家庭に縛られていたから」という作品の考え方には、少し悲しいなと思いました。
韓国では非婚主義🙅♀️🙅♂️といって
「守らないといけない家庭ができるから、
自分自身に投資ができない」と言って
結婚をしない人たちが増えてきていますが
でも、逆に 「結婚をしたから」 毎日慕わしい人にも尽くす事ができるし、「守りたい家族がいるから」 頑張れる事だってたくさんあると思います。その中で犠牲にしないといけない事があったとしてもそれは快く犠牲にしていく人になりたいと私は思いました。
そう考えると、起きる問題一つ一つを、夫婦お互いどう捉えて支え合うかってすごく大切なんだろうなと思いました。
作品でも現れている、旦那さんからの「家事手伝うね」「子育て手伝うね」という言い方についても、もちろん家事と子育ては夫婦で一緒にするものでしょ!と女性の立場からは言いたくなる気持ちも分かりますが、旦那さんは旦那さんで頑張ってくれている事があるし、一緒に家庭を支えていこうねという気持ちで言ってくれているのかもしれない。
そう思うと、家庭を築くから不幸になるのではなくて、お互い一緒に家庭を支えようと頑張ってるけど、お互い自分が頑張っている事しか見えていないから起こってしまう葛藤なんじゃないかなと思いました。
また家庭を築く事によって、娘も生まれ、得られる幸せもたくさんあっただろうに、もう少し些細な事でも、幸せな部分にフォーカスできていたら、このキムジヨンさんの生涯も変わっていたんじゃないかなと考えさせられました。
私は主人公のキムジヨンさんと世代も違うし、子育てもまだ経験した事がないので、分からない部分も多いと思います。ただ、家族で幸せになってほしいなと思いながら読み終わりました。最後の終わり方は「こう来るか😱」となり、色々と複雑な気持ちになる本でしたが、最近の韓国社会内でのフェミニズム運動や家庭観について少し考えられる機会になった作品だったなと思います。